モカッコワルイがクセになる。爆笑&号泣の4コマ漫画を全279話、収録!!
月刊アフタヌーンの読者コーナーなどの小さいスペースで大人気、かつ不定期掲載中!!
それでも、毎月読めるカラスヤサトシの奇行、愚行。気付いた人だけ大爆笑。そうやって、ハマる人続出!!
<面白企画満載!>パラパラ漫画に担当者との対談も収録。しかも、全冊サイン本!?


人に勧められて読んでみました。
4コマ漫画ですがかなり文字数が多く,
どちらかと言えばエッセイみたいなイメージですね。


「あぁ,あるある!」という気持ちにさせられる「あるある」系のネタなんですが,
この作品は凡人の想像力の上をいっている気がします。
「あるある!」というよりは,
「やりたいと思ったことはあるけど,さすがにやったことはねぇよ!」とか,
「言われてみればそういうことをやってみたいと思ったかも…。」といった感じ。
特に,一人暮らしの人は笑ってしまうところがあると思います。
誰も見ていないところでバカみたいなことをやってみる,
あのむなしさと楽しさがよぉく表現されていますw


私が好きなのは学生時代のカラスヤ氏の行動を書いているネタで,
彼の青春時代のだめな感じがたまりません。
カラスヤ氏は,業田良家氏の「自虐の詩」みたいな感じに,フィクションとして青春時代を描けば,
結構面白いものが描けそうな感じもあります。
自虐の詩」はストーリー性のある4コマで,幸子が小学生時代などによく言っていた
「私は私が嫌いよー!」という名言(?)に象徴されているとおり,
だめな青春時代を送っていた人々だと「よくわかる!」と
ついつい共感してしまうところの多い作品だったのですが,
カラスヤ氏ならそれに近いものは描けそうな気がします。


さて,個人的に面白かったのは,
小さい頃に「うれしい」と「悲しい」という感情の区別がつかなかった,
という表現をしているところです。
カラスヤ氏には,普通だったら簡単に「うれしい」とか「悲しい」と表現してしまうところを,
そんな単純には表現しない傾向があるように思うのですが,
このエピソードはその最もたるものでしょう。
確かに,人の感情って「うれしい」とか「悲しい」では表現しきれないところがあって,
でも普通はそれ以上の表現はできないんですよね。
でも,カラスヤ氏はもっと敏感に自分の感情を表現できる人なんだと思います。


とまあ,いろいろ書きましたが,とりあえずは読んで笑える作品です。
4コマ漫画のなにより素晴らしいところは,やはり何も考えずに読めるところなので,
何も考えずに楽しんでしまえばよいのだと思います。