2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「鴨川ホルモー」

このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。腹を空かせた新入生、文句に誘われノコノコと、出向いた先で見たものは、世にも華麗な女(鼻)でした。このごろ都にはやるもの、協定、合戦、片思い。祇園祭の宵山に、待…

秋山瑞人が新作?

最近はライトノベル作家が一般小説を書く機会が増えていて,有川浩氏,桜庭一樹氏,橋本紡氏あたりはどちらかというと一般小説を書く人になっています。私の一押しである桜庭一樹氏について言えば,ライトノベルとして出版された名作「砂糖菓子の弾丸は撃ち…

「ミミズクと夜の王」

第13回電撃小説大賞の「大賞」を受賞した作品がどうにも話題になっていて,なんでも表紙は風景画,挿絵はなしという,ライトノベルにはあまりない形式で出版されているそうです。電撃文庫はラノベの最大手,一般向けにハードカバー版を出して「図書館戦争」…

「夜は短し歩けよ乙女」

私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。 吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、「偶然の」出逢いは頻発した。 我ながらあからさまに怪しいのである。そんなにあらゆる街角に、俺が立っているはずがない。 「ま、たまたま…

「アビシニアン」

「あなたには痛みがある」そう言った彼女は字が読めなかった。 ぼくは激痛の発作におびえながらも急いで書かなければならない。 僕と彼女の愛についての文章を。気高く美しい者たちの恋愛小説。 文庫なんで気軽にかった「沈黙/アビシニアン」ですが, 1000円…