2008-01-01から1年間の記事一覧

12月も中盤に差し掛かり世間は年末モード。本のベスト企画も出揃った感があります。昨年は、追っかけてきた桜庭一樹が「赤朽葉家の伝説」でこのミス1位か?と期待してみていましたが(結果は2位)、今年は特に注目作もなく、それほどの盛り上がりはないです…

「風の邦、星の渚 レーズスフェント興亡記」

父親と対立して、辺境に追いやられた若き騎士ルドガーは、赴任した領地でカエサルと古代ローマを知っているという、不思議な街の守護精霊「レーズ」と出会う。実は彼女の正体は遠い星の彼方からやって来た巨大な異星生命体の対外感覚器官だった。ともに故郷…

「イノセント・ゲリラの祝祭」

厚労省役人でロジカル・モンスターの白鳥に、医療事故調査委員会への出席を依頼された田口。さまざまな思惑が飛び交う会議で、田口は、グズグズの医療行政の現実を知ることに…。メディカル・エンターテインメント第4弾。 バチスタシリーズとしては、傑作「…

「東天の獅子 天の巻(第2巻〜第3巻)」

第2巻 名門として聞こえた、関東の揚心流戸塚派、さらに九州古流柔術界の猛者たちが続々と登場する、群狼邂逅の第二巻。講道館が創設された明治十五年、九州では久留米、熊本の二大勢力が激突した。運命の「警視庁武術試合」より前に、すでに各地で新時代へ…

「東天の獅子」

柔術から柔道へ―文武二道の達人、嘉納治五郎の、技に対するたゆまざる追究と人間教育への情熱によって、明治になって衰退していた柔術界に新時代の息吹「講道館流」が誕生した。当初はただの新興一流派だったものが、「講道館四天王」らが頭角を現し、隆盛へ…

「電脳コイル」

プロモーション映像 http://www.tokuma.co.jp/coil/movie/coil_pv_official_1m.asx バンダイチャンネルにて視聴。面白かった。映像として見えるファンタジーな部分を、裏でSF的な理屈が支えているという作品。近未来で電脳空間が確立されており、「眼鏡」を…

「モダンタイムス」

検索から、監視が始まる。 漫画週刊誌「モーニング」で連載された伊坂作品 最長1200枚岡本猛はいきなり現われ脅す。「勇気はあるか?」 五反田正臣は警告する。「見て見ぬふりも勇気だ」 渡辺拓海は言う。「勇気は実家に忘れてきました」 大石倉之助は訝る。…

「リセット」

「また、会えたね」。昭和二十年五月、神戸。疎開を前に夢中で訪ねたわたしを、あの人は黄金色の入り日のなかで、穏やかに見つめてこういいました。六年半前、あの人が選んだ言葉で通った心。以来、遠く近く求めあってきた魂。だけど、その翌日こそ二人の…

「詩羽のいる街」

賀来野市には、金も持たず住む場所もないのに、他人同士を結びつけ、幸せをもたらす女性がいるという。彼女の名は詩羽――現代に存在自体が奇跡の人を圧倒的な論理の力で描き、形容しがたい感動を呼ぶ奇跡の物語! 面白い作品でした。しかし、この面白さは「物…

「おのぼり物語」

漫画化1本で生きていこう!一念発起して会社をやめたはいいけれど、連載するはずだった雑誌は休刊。勢いで東京に出てはみたが…。 ギャグ4コマである「カラスヤサトシ」の1〜3巻を読んで、この著者の独特な感性に引き込まれた方は数多いことでしょう。そして…

「ジャージの二人」

芥川賞作家のアンチ・スロー小説。 失業中で小説家志望の息子。妻はよその男と恋愛中。三度目の結婚生活も危うそうな、写真家の父親。そんな二人が軽井沢の山荘で過ごす、とりとめのない夏の終わりの思い…。 これもまた感想書けない作品だなぁ。あらすじにあ…

「キノの旅12」

1年ぶりのシリーズ最新刊。年に一度の刊行というペースはとてもよいなぁ。「キノの旅」は一話が独立した短編になっていて、全体を通しての大きなストーリーがあるわけでもないので、続きが気になるタイプの作品ではありません。それでも、なんとなくたまに読…

「テンペスト」

美と教養と見栄と意地が溢れる珊瑚礁の五百年王国は悩んでいた。少女まづるは憧れの王府を救おうと宦官と偽り行政官になって大活躍。しかし待ち受けていたのは島流しの刑だった――。見せ場満載、桁外れの面白さ! 黄昏の美しい王国にペリー来航。近代化の波に…

「四畳半神話体系」

妄想してないで、とっとと恋路を走りやがれ! 私は冴えない大学三回生。バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。できればピカピカの一回生に戻ってやり直したい! 四つの平行世界で繰り広げられる、おかしくもほろ苦い青春ストーリー…

TOKYO WAR MOBILE POLICE PATLABOR

謎の不明機が横浜ベイブリッジを爆破! 当初、テロかと思われたが、自衛隊の一部のクーデターという疑惑が持ちあがり、警視庁は全国の自衛隊基地を警備という名の下に監視を行った。時同じくして、特車二課隊長の後藤に陸幕調査部別室を名乗る男が現れ、ベ…

「フリーランチの時代」

「私は人類をたいらげたい」―火星やまと基地の隊員4名が体験した、あまりにもあっけないファーストコンタクトを描く表題作、太陽系開拓時代に孤独な宇宙船を駆るニートの日常「Slowlife in Starship」、いつのまにか不老不死を獲得してしまった人類の戸惑い…

「甲子園が割れた日 松井秀喜5連続敬遠の真実」

1992年夏、星稜vs明徳義塾。怪物・松井との勝負を避けた明徳に全国から非難の声があがった。球史に残る「あの試合」から始まった、それぞれの葛藤。15年を経て吐露されたその心情とは? そして松井を世界へと押し上げた“こだわり”とは何か? 球児たちの軌跡…

「よくわかる現代魔法」4巻・5巻

4巻 ITビルは魔女のゆりかご!? 決戦始まる! 少女・笑は機械を従え、最新ITビルの中に住んでいた。だが、こよみ達とホアンが侵入し彼女の楽園は崩壊する。暴走する魔法、三つどもえの戦い! 東京の中心で魔女たちの決戦が始まる!! 5巻 秋葉原が魔都にな…

「よくわかる現代魔法」

自分を変えたい!ドジでお子さま体型のこよみは、最強の魔法使い美鎖から現代魔法を学ぶことに。でも、こよみの魔法は変に発動してしまい…、異世界の魔物まであらわれた!?その頃、ネットワーク魔術により各地で異変がおき始める。銀髪の天才魔法少女・弓子や…

「メディアの支配者」

・上巻 フジサンケイグループに突如襲いかかった堀江貴文と、必死に防衛する日枝久。しかし、その日枝自身、かつてクーデターによって鹿内宏明を追放した首謀者であった―。グループ経営の深奥に迫る。10年余りの取材、機密資料を渉猟した圧巻ノンフィクショ…

「沈黙のファイル 『瀬島龍三』とは何だったのか」

敗戦、シベリア抑留、賠償ビジネス、防衛庁商戦、中曽根政権誕生…。元大本営参謀・瀬島龍三の足跡はそのまま、謎に包まれた戦中・戦後の裏面史と重なる。エリート参謀は、どのように無謀な戦争に突っ走っていったのか。なぜ戦後によみがえり、政界の「影のキ…

劇場版パトレイバー

ネット上でお世話になっているすのさん(http://blogs.yahoo.co.jp/snowkids1965)にお貸しいただいて、パトレイバーの劇場版2作(第1弾と第2弾)を鑑賞しました。家のノートパソコンで見ようかと思ったのですが、どうせならもう少し良い環境でと思い、駅前…

「荒野」

あらすじは公式サイトにて… http://www.bunshun.co.jp/kouya/story/index.html ファミ通文庫で出版されていた「荒野の恋」の2作分+書き下ろし1作で、一つの完結した作品という体裁です。ので、文庫から読んでいた人はちょっと納得いかないかも。ちなみに私…

「FLIP-FLAP」

世界初(?)のピンボールラブコメ!! 「このスコアを超えること」片想いの同級生・山田さんが提示した交際の条件をクリアするため、フツーの高校生・深町くんの生活が一変する!!! でがらし的お勧めの読み方 本書を読んでテンションをあげる。 OSがWindo…

「終わらぬ「民族浄化」 セルビア・モンテネグロ」

1999年のNATO軍の空爆により、コソボ紛争は公式には「終結」したことになっている。しかし現地では、セルビア系の民間人が三〇〇〇人規模で行方不明になるなど、空爆前とは違った形で「民族浄化」が続き、住民たちは想像を絶する人権侵害の危機にさらされて…

「箆棒な人々」

戦後大衆文化に放たれた、激烈なるエネルギー―― 康芳夫(マルチプロデューサー、虚業家)/石原豪人(挿絵画家、画怪人)/川内康範(月光仮面原作者、生涯助ッ人)/糸井貫二(全裸の超・前衛芸術家) 彼らケタ外れの偉人たちを追う伝説のインタビュー集。裏の昭和が熱…

「ベルカ、吠えないのか?」

キスカ島に残された4頭の軍用犬北・正勇・勝・エクスプロージョン。彼らを始祖として交配と混血を繰りかえし繁殖した無数のイヌが国境も海峡も思想も越境し、“戦争の世紀=20世紀”を駆けぬける。炸裂する言葉のスピードと熱が衝撃的な、エンタテイメントと純…

「風の海 迷宮の岸」

天啓にしたがい王を選び仕える神獣・麒麟。蓬莱国で人間として育った幼い麒麟・泰麒には王を選ぶ自信も本性を顕わす転変の術もなく、葛藤の日々を過ごしていた。やがて十二国の中央、蓬山をのぼる人々の中から戴国の王を選ばなくてはならない日が近づいてき…

青春アドベンチャーで「死神の精度」

http://www.nicovideo.jp/watch/sm1527189 ニコニコ動画ですいません。全然知らなかったのですが、NHK FMの「青春アドベンチャー」で伊坂幸太郎の「死神の精度」がやっていたんですね。全5話で、「旅路を死神」だけが収録されていないみたい。上記のアドレス…

「鉄(くろがね)コミュニケイション」

「記憶喪失で推定年齢13歳で、人類最後の生き残りかも知れないわたし―でも平気。わたしには、みんながいるから。スパイク君やアンジェラさんやクレリックさんやリーブスさんやトリガー君がいるから。だから平気―」廃墟に家族同然のロボットたちと住む少女ハ…