「BAMBOO BLADE(1巻〜7巻)」

私立室江高校の剣道部顧問・コジローこと石田虎侍はその日の食事にも困る貧乏生活の日々を送っていた。そんなある日、高校時代の先輩である石橋賢三郎から練習試合の話を持ちかけられる。石橋が顧問を務める町戸高校剣道部に勝ったら、1年間寿司食べ放題。しかし、5対5の練習試合をするには室江側の部員が足りない。

コジローは翌日から早速、5名の女子部員を揃えるべく東奔西走していたところ、ある女生徒が竹ぼうきで難無く複数のボール(と教頭)を打ち返すのを目撃。何としてでもその女生徒を剣道部に入部させようと試みるのだが…。
(wikipedeiaより引用)


なぜこのタイミングでこの作品に手を出したかについては,あえてスルーしてくださいw それはともかく,この作品。まぁ,女子剣道ものといってしまえばそれまでなんですが,どちかといえば「剣道部」ものといったほうが正しいように思います。剣道ものとしては,どうにも剣道の試合に緊迫感がないし,ストーリー上,勝ち負けもそれほど重要じゃない。さらにいえば,タマちゃん(ヒロインの川添珠姫)の強さも反則的w それでも面白いのは,部活動などの日常的なシーンがしっかり描かれているからで,こちらのほうが剣道の試合よりもメインになっている感じもします。派手さはないですが,ギャグでもしっかりと笑わせてくれますし,非常に安定した作品だなぁという感じです。


…私がうだうだと書くよりも,原作者の土塚氏のあとがき(2巻)のほうがこの作品を的確に表現していると思うので,一部を引用させていただきます。


…日常を舞台にキャラクター同士の掛け合いを楽しむ」という,基本的なつくりを目指しています。台詞回しにも,結構というか,かなり気を遣っているつもりなので,そういう細かいところからも世界観を生み出せるので,大事にしています。…

こういう,丁寧に作られている作品と言うのは,とりたてて舞台が派手ではなくても,しっかりと楽しめるんですよね。あずまきよひこ氏の作品なども,キャラクター同士の関係にえらく気を遣って書かれていて,そういう細かい部分がよい味になっていますし。


まぁ,今後はもう少し物語りが動いてくるのかなぁとは思いますが,基本的には愉快な「剣道部もの」として続いていくのではないかと思います。あと,あえて難点を言えば,みんな良い人過ぎてしまうのが,私としてはちょっと違和感ありますかね。まぁ,この辺は個人の好みの問題ではありますが…。ともかく,安定して楽しめる作品なんで,これからも継続して読んでいきたいと思います。