久しぶりに酔っているので,思ったことを適当に書かせてもらいます。


私が小説を読むようになったのはつい最近で,ちょうど今から2年ほど前くらいでしょうか。
それまでの読書の経歴というと,「新書→学問書→ノンフィクション」という感じでした。
小説はといえば,なぜか小学生のときに太宰治の「人間失格」を読んで(読まされて…。),
それ以来トラウマになって読んでいませんでしたw


大学4年,就職活動が終わったくらいの時期に,友人に薦められて読んだのが
夢枕獏の「神々の山嶺(いただき)」。
上下2巻で厚いし,それほど気乗りしたわけではなかったのですが,
読んでみると面白いの何の…。
羽生の手記の部分は今でも忘れられなくて,一緒に山に登った友人(岸)が死んだときの「きしよう」や,
自分が死にそうなときに書いた手記にある,「目でゆけ」などは,
もう,思い出すたびにすげえなぁと思い返してしまいます。
あの迫力が,小説という世界に興味を抱かせたのでした。


その衝撃から,「小説が趣味」という段階まで引き上げたのが乙一でした。
小説好きの友人が評価していた作家だったのでなんとなく買っただけなのですが,
それがとてもおもしろかったんですねぇ。
今思えば,なんで角川スニーカーの本を買ったのかよくわかりませんが,
「しあわせは子猫のかたち」や「未来予報」などは,恐ろしいほどに
共感できる部分の多い作品でした。


夢枕にしろ乙一にしろ,読みはじめがラノベ出身作家なので,
今でもそういった小説を普通に読めてしまいます。


それからちょくちょく小説を読み始めて,はまったのが椎名誠の「銀座のカラス」でした。
ちょうど私自身が社会人一年目だったこともあり,松尾(椎名)の気持ちが良く理解できた,
という部分もあると思います。
ただ,それだけでなく,何でもない日常をここまで素晴らしく書けるものか,と思ったものです。
ただおにぎりを作りシーンに何十ページも使っているのは,もう圧巻でしたねぇw
特にすごいイベントがなくても,筆力があればこれだけ素晴らしい小説が
書けてしまうのだなあと思いました。


それからネットの書評を通じて,さまざまな作家さんを知ることになりました。
ネットというインフラがなかったら,私の読書は乙一氏や椎名氏で終わっていた可能性もあるのですが,
ネットで調べると,読書好きの方々が色々なところで好きな本を紹介しているんですよね。
そんな本好きの方の中で,趣味の合いそうな方が薦めている本を読むと,
やっぱり面白いんですよねぇ。
ネットがなかったら,小説を探すのにも苦労しただろうし,
自分に合わない本を引き当てて,つまんねぇ,と思う可能性も高かったのだろうと思います。


そういう意味で,私の読書経験は友人の紹介とネット書評家の方々に支えられているのだと思います。
つうわけで,大して読んでいない私が書くのもなぁ,と思いつつも,
もしかして趣味に合う人がいたら,の思いでこの日記を始めてみました。
もし,私の薦めている本の中に自分の好きな本があったら,
そのほかの作品も試しに読んでもらえればなぁと思います。
怪しげな本が多いのは確かですが,趣味が合えば,そこそこ楽しめるのではと思っています。


そんなわけで,次はしらふのときに何か書きます。。。